高濃度ビタミンC点滴は、
通常、1回に25g〜75gのビタミンCを点滴で注入します。
1回に25g以上のビタミンCを体内に注入しますと、血液中のビタミンC濃度は、口からビタミンCを飲んで吸収された時の血液中の濃度よりも高濃度になります。
つまり、
どんなにたくさんのビタミンCを飲んでも、到達できないまでの血液中の濃度にもっていくことができます。(良い意味での異常事態を作り出せます。)
ここまで高濃度にビタミンCを点滴で体内に注入しますと、
- リンパ球の活性化が強く起き、免疫力が大きく上がる。
- ビタミンCの殺菌力がとても強くなり、体内に潜むウイルスやバクテリアを退治できる。(ビタミンCそのものが、天然の抗生物質のような働きをするため、抗生物質が効かなくなってしまった菌までも殺菌してくれる。耐性菌が生じにくいため、いつも良く効いてくれる。)
- 活性酸素の処理が強力に行えるので、炎症が止まりやすくなる
- 肌や血管のコラーゲン再生に強力に働く。
- 一定以上の濃度になると、抗ヒスタミン作用が出てくるので、痒みやアレルギー症状が止まってくる。
高濃度ビタミンC点滴治療法は、アメリカを中心に行われ、現在では世界中で広く行われております。
当クリニックで使用しているビタミンC製剤は、現在世界中で使われている高品質の製品を使用しております。
この治療法の安全性と効果は、アメリカでしっかりと証明されておりますが、現在のところ、日本の厚生労働省では認可されておりません。そのため、個人輸入でこのビタミンC製剤を輸入して、皆さまに利用していただいております。
このような状況ですので、安全性と効果ははっきりしておりますが、患者様ご自身とご家族の皆さまには、この点を十分にご理解いただいた上で、この治療法に同意をいただいた後に、点滴治療を開始致します。
高濃度ビタミンC点滴が適している方
- 重症のアトピー性皮膚炎
- 難治性 又は 重症の乾癬
- 重症の喘息 又は 重症の花粉症
- 関節リウマチ
- 膠原病
- 癌治療
- アンチエイジング
- 進行した動脈硬化
高濃度ビタミンC点滴をお使いいただく場合、注意点があります。遺伝的に、ある一つの酵素をお持ちでない方は、高濃度ビタミンC点滴を行いますと、赤血球が壊れて溶血を起こします。
そのために、この酵素を持っているかどうかの血液検査が必要になります。
この血液検査は、自費の検査になります。
一度検査を行えば、その後は検査する必要はございません。
この酵素があると判定された方のみ、高濃度ビタミンC点滴を行います。
・点滴を行う回数は
疾患の重症度に合わせて、ビタミンCの量と回数を決めます。
・重症の場合は、1週間に1〜2度
・少し安定してきたら、2週間に1度